先日テレビ(あの林先生の出てる奴)で、家康がどんだけ苦労して江戸を世界的な都市に成長させたかということが紹介されていた。

家康が関東に入った直後の江戸は、低湿地で米がほとんど取れなかった。この当時経済力=米の生産力なので、当時の江戸は経済的にみて価値はほぼゼロということになる。

 

そこでまず家康がとり組んだのは、江戸城の周りの土地を埋め立てだ。次に、川の流れを曲げ、河川の氾濫を防ぎ、湿地状態を改善した。そして、江戸の町全体に上水道を引いて、飲み水をいきわたらせることで、多くの人口を引き受けられる街にしていったのだ。

こうした歴史上例のない大都市開発を経て、江戸は現在の東京になったのだ。わが故郷はド田舎だが、もし家康が入っていたら大都会にしてもらえただろうか。

 

その特集を見た次の日のことである。この本に出会ったのは。

家康、江戸を建てる

家康、江戸を建てる

  • 作者: 門井慶喜
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2016/02/09
  • メディア: 単行本
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 もう結構発売から経ってしまっているが、紹介する。

まだ途中までしか読んでないが、家康が江戸を荒地から世界一の大都市に作り変える過程が、河川改修や、貨幣鋳造、飲料水の供給などに携わった人々の視点で描かれている。

どのエピソードに出てくる人々も、決して歴史上有名ではないが、たぐいまれな才能と情熱と野心で、家康の構想、というより彼ら自身の夢を追い求めて実現させている。

家康のような全体構想のできる人にはなれなくとも、何か一つの分野に秀でたスペシャリストには、なれるかもと思わせてられる一冊である。

 

値段はちょっと高いが、文庫になるのを待つ時間がある間に、家康やこの本に登場する男達ならどれだけのことを成し遂げるだろうと考えると、今すぐ買った方がいい。